<原料探訪シリーズ>その2:九州産原木栽培しいたけ②

さて干し椎茸の加工(選別・検品)を見学しましょう。
ちょっと長いですがよろしくおつきあいくださいませ。
訪れたのは信栄様の協力工場、株式会社三幸様。井上部長にご案内いただきました。今回は事情により工場内の写真撮影ができませんでしたのでご了承ください。
見学させていただいて思ったことは、前回取材の橙(だいだい)果汁と同じで「選別に始まって選別に終わる」ということ。
産地別・種類別に、九州各地から運ばれてきた干し椎茸。干すところまでは生産農家の仕事です。この干し椎茸をまず大きさ・厚さで選別するところから始まります。
6名のベテラン女性が目視だけで分けますが選別の基準がトータル40種類くらい!これを目視だけで選別します。次に今度は機械によって、更にサイズ選別。大きさが揃っていることは重要な事。
その後、拡大鏡を使って目視で虫がいないか、クズが付いていないか、何と1個ずつ(!!)検品されます。
とても手間がかかる作業です。さらに金属探知機でチェックし、遠赤外線処理で乾燥を加え、最後に紫外線で殺菌されます。
ここまで手間をかけ検査するのは安心安全のため。
自然の中で育った農産品なので、虫や虫の卵、木くずなどが付着することはどうしても防げません。
お客様へ最良品質で届けたいという真摯な思いが感じられます。
「椎茸って、乾燥させた方が断然うま味が増しますよ。科学的に証明されています。またビタミンDも増えます。試しにスーパーで買った生椎茸を20~30分、天日に当ててから食べてみてください。ぜんぜん美味しさが違いますよ!」と井上部長。
「目視検品の時に椎茸の足(軸)を1個ずつハサミで切り落とし、集めてラーメン屋さんなどに卸しています。実は足のほうが出汁がでるんですよ~。」
完璧なまでに選別・下処理・検品された干し椎茸は、そのままの丸い形で家庭用・業務用に袋詰めされます。
文右衛門蔵で使用しているのは2ミリ角にカットしたもの。さらに別工場に運ばれ機械でカットされます。
選別前の原料倉庫を見せていただきました。
九州各地より運ばれた干し椎茸が段ボールでうず高く積まれています。乾燥しているので量はあっても重さは1箱20kg程度。
「これ。最高級品質ですよ」と、信栄の成松社長。
見せていただいたのは「花割れ」と呼ばれる冬菇(どんこ)。傘全体に亀甲状にひび割れが入っています。
干す前の生の状態から亀裂が入っており、風の通り道だそう。年によってあるときと無いときがあり、1本のホダ木からわずか2~3個しか採れない貴重品。風味が断然すばらしいそうです。
有名百貨店でもなかなか売っていなく、最高級になると1個¥400くらい!。この「花割れ冬菇」は東南アジア、特に台湾で高値で取引され日本産の高級品として珍重されています。
(次回につづく)