<原料探訪シリーズ>その1:四国産だいだい果汁②

今回は具体的な製造の流れのご紹介です。

生産地の農家が持ち込んだり、産地に直接引き取りに行ったりして集められた原料は1カゴ1カゴ受入槽に入れられます。橙は、酢橘や柚子と違って果実の大きさが不揃い。まずはここで最初の選別が行われます。

コンベアで運ばれベテランの女性2名によって2回目の選別。これが終わると2階に上げられていきます。そして1年中こんこんと湧き出る清浄な井戸水のシャワーで十分洗浄されてから扇風機で水を飛ばし、圧搾室へ運ばれます。ここで3回目の選別が行われます。

橙は果実の皮が厚いため比較的傷みにくいそうですが柚子は大変デリケートで傷みやすく、選別にはさらに作業員を増やすとのこと。早い速度でラインを流れていく果実を目で見て手で触り瞬時に判断するのは並大抵の仕事ではありません。何といっても、この選別作業が品質の胆です。

そしていよいよ、搾汁の機械へと流れていきます。見学するまでは、何となく「機械で半分に切って、ぐりぐりしながら搾るのかなあ」と思っていたのですが見学してビックリ。キャタピラー状の2本のバンドの間に橙果実が次々に入り込み、「ここまでかっ!」いうくらいにペッタンコになって出てきます。大の男が両手で挟んでも橙は固く、まるで野球の硬式球のよう。これが見事にペッタンコになって、あっというまに飛び出してきます。

出てくる果汁は下の受皿を流れて、目の細かい容器の中で大量の種と共に一旦、濾されます。さらに目の細かい容器で再度濾したのち、1階のタンクにためられます。私たちが原料で使っているのは19kg入ったバックインボックスと呼ばれる形で、正方体の段ボールの中にコックの付いた厚いナイロン袋がセットされているもの。この袋に1ヶづつ詰められていきます。最後にバンドを掛けて出来上がり。他にも一升瓶の製品もあるそうです。

橙は「だいだい果汁」という製品名ですが、他は「お酢」を使っていないにもかかわらず「すだち酢」「ゆず酢」という名前です。徳島では昔からお酢のかわりだったのです。最後に残った大量の皮と種は堆肥となって生まれ変わり近隣の畑で使用されます。ちなみに搾ったあとの皮を見たら、元の丸い形にもどってました。

搾った果汁は毎回社内で糖度やpH、カビ酵母や大腸菌などが測定され全て記録として残されます。

見学を終えたのちに搾りたての橙果汁を試飲させていただきました。

最初は口中にフレッシュな酸味がパッと広がり、そのあとじわっと甘味、そしてちょっとした苦味を感じました。

うーん、生まれて初めての味わい。これで焼酎を割ったらさぞかし美味しいことでしょう!

次回、最終回に続きます。